V.A. / Clicks + Cuts

Clicks + Cuts

mille plateaux。

「クリック」なるジャンルはこのCDから始まった? 的な記念碑的コンピレーションです?

どうしてクエスチョンマーク連呼で懐疑的なのかと申しますと、単に自分がその時代をリアルタイムに体験しなかったので確証が持てないというだけです。詳しく文献などにも当たったことは無いのですが、佐々木敦によるこちらの文章が非常に端的かつ明快に説明して下さってるので興味のある方は御一読されることをお薦めいたします。

中身についてですが、良くも悪くも「踏み絵」という言葉がしっくりと来そうな印象があります(苦笑)。この手の音は「こんなん音楽じゃないよ!」派と「これこれこういうの面白いよね」派に綺麗に分かれるものだと思うのですが、詳しくない自分でも知っているようなalva notoやPAN SONIC、KID 606といった有名どころはしっかり網羅されていますし、SNDによるレーベルを代表するような音もちゃんと収められているので、このジャンルを俯瞰するためのカタログ的な用途にうってつけだと思います。2枚組で分量があるだけに、どこか似たり寄ったりな印象がありながらも実は個性に満ちており、1曲でも「おっ」と思える曲があれば順応性はあると考えて良いと思います(ジャケ絵クリックで飛べるアソシエイト先で何曲か試聴できるので是非。言葉で説明するのが難しいんですよね。カタカナの擬音で表すともの凄くマヌケになりそうですし。ピーーー、チリッ、チリッ、グチュグチュ、という具合に・笑)。ただ、リズミックなダンスミュージックからの流れてとして聴くには若干の難ありという点は否定できませんね。フロア向けというよりはリスニング指向の強い曲がほとんどですので初体験としてはちょっとした覚悟が必要かも知れません。

#因みに自分は前述のどちら派かと申しますともちろん後者なのでした。変な面白い音楽が好きだからという理由のみならず、こういった極限まで無駄をそぎ落とした音楽に向き合うと必然的に音の一つ一つを丁寧に聴けるという、音楽とのまた別の向き合い方が存在することを知ってしまったので。

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